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あらためて、深煎りについて語ろう
「スペシャルティコーヒーって浅煎りのフルーティーなやつでしょ？」
「スペシャルティコーヒーを深煎りにすると、同じ味になって個性が見えなくなる。」
スペシャルティコーヒーが世の中に少しずつ浸透する中で、こんな言葉を耳にすることがあります。
昔に比べ品質の高いコーヒー豆が手に入りやすくなり、そのおかげでコーヒーの楽しみ方にも幅が広がりました。
焙煎度を浅くする楽しみ方も増えてきており、浅煎りからコーヒーに興味を持ち始めた方も少なくないのではないのでしょうか？
私たちも浅煎りのフルーティーなコーヒーは大好きです。
しかしながら、「スペシャルティコーヒー＝“浅煎り”」という考え方や「深煎りはどれも同じ味わい」と捉えてしまうのはあまりにももったいないほどに、多様で奥深い「深煎りの世界」が広がっているんです。
堀口珈琲は定番ブレンドで3種類、シングルオリジンでは10種類程度、年間を通じて常に深煎りのラインナップを数多く取り揃えています。
数多くあるロースターの中でも、これほどの深煎りを取り揃えているのは堀口珈琲だけ。そんなことを言い切れるくらい、私たちは「深煎り」に対して、創業当初から強いこだわりを持って向き合ってきました。
そんな「深煎り」のコーヒーが大好きな私たち。長年に渡り、深煎りのコーヒーと向き合ってきた私たちだからこそお伝えできる「深煎りの魅力」。
今回の特集では、改めてそれらを余すことなくお伝えしたいと思います。そして数あるラインナップのうち、「今」飲んでいただきたい深煎りのコーヒーをピックアップしてご紹介します。
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深煎りがもたらす世界
そもそも「深煎り」と聞いた時にどんなものをイメージしますか？
コーヒー豆は焙煎を進めていくと、上の図のように写真のように色の浅い（浅煎り）状態から右下の深い黒色（深煎り）の状態へと変化していきます。
ここで、焙煎を進める途中の変化の状態を大まかに区切ったものを「焙煎度」と呼びます。この焙煎度の違いを表す言葉として、「ミディアムロースト」、「シティロースト」、「フレンチロースト」などの言葉で呼んだりします。
焙煎度を段階的に分けた時の名称が上の図です。堀口珈琲ではこの焙煎度の中で「フレンチロースト」と呼ばれる焙煎度を深煎りの中心と考えています。
フルシティロースト・イタリアンローストも広義の意味では「深煎り」に位置しますが、話が複雑にならないように今回はフレンチローストに話を絞ってお伝えします。(フルシティとイタリアンについてはまたの機会に……!!)
一般的に焙煎を進め、深煎りの領域まで進行すると「かろやか」なコーヒーから「しっかり」とした味わいのコーヒーへ向かっていきます。
浅煎りのコーヒーでは快活な酸や瑞々しい果実感、そして華やかな香りを感じやすく、焙煎が深くなるにつれ苦みと甘み、口当たりのきめ細やかさやなめらかさ、濃度や密度、粘度を感じやすくなります。
「苦み＝焦げ」として、ネガティブにとらえる人もいますが適切に焙煎をしていけば、「渋みや焦げ」を伴わない、“コーヒーらしいきれいな苦み”をしっかりと感じさせてくれます。
「適切に焙煎をする」。これだけを言葉で伝えるのは簡単ですが実は素材選びにも気を使う必要があります。
深く煎るほど、焦げのリスクは高まります。
比較的早い段階で焦げのニュアンスが出てしまい、生豆に由来する「個性」が覆い隠されてしまうような素材は深煎りには不向きでしょう。「深い焙煎」に耐えられるような、硬く密度のあるコーヒー豆であること、そして深く煎ることで輝きを見せる個性を備えた素材を選ぶ必要があります。
素材を見極め、適切な焙煎を施す。その先に「焙煎がもたらす、コーヒーらしいきれいな苦み」と「素材（生豆）が持つ個性」の組み合わせでしか得らない豊かな風味が深煎りでは現れてきます。この風味こそが深煎りの醍醐味と言っても過言ではありません。
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今飲んでほしい、「とっておきの深煎り」8選
さて、ここからは深煎り(フレンチロースト)のコーヒーを実際にご紹介していきます。 冒頭でもお伝えしている通り、堀口珈琲では常時10点以上の深煎りコーヒーを用意しているため、どれから飲んだらいいか迷ってしまうかもしれません。そんな方に向け、ここでは「今」特に飲んでいただきたいコーヒーをご紹介します。
�／疾�りの王道「まずはここから」
深煎りらしい「厚みのある口当たり」、「甘苦さ」を体験するならまずはここからはじめてください。
#７ BITTERSWEET＆FULL-BODIED フレンチロースト
しっかり苦く、ほのかに甘く、コクがある、堀口珈琲の王道ブレンド
堀口珈琲が創業時から追求してきた深煎りのおいしさを体現しています。
堀口珈琲の深煎りを飲んだことがない方には、まず一度は飲んでいただきたいコーヒーです。
販売価格（200ｇ）:1,850円（税込1,998円）
ホンジュラス 「エル・シエロ・デ・セルグァパ」 フレンチロースト
クリーミーな質感とオレンジの様な風味
深煎りらしいしっかりとした口当たりにチョコレートのような奥行のあるコク。
苦みとコクのバランスの良さに加え、ほのかにオレンジを思わせる果実感も。毎日飲んでも飽きのこない味わいです。
販売価格（200ｇ）:税込1,620円
��華やかな深煎り「深煎りなのに、どこかかろやかさも」
深煎りで表現するのが難しいとされている「華やかさ・爽やかさ」。
深煎りの中でもそんな風味を表現できる素材を適切に焙煎すれば新しい深煎りの顔が見えてきます。
#８ PROFOUND＆ELEGANT フレンチロースト
重厚な苦味に華やかさ、力強くもしなやかな深煎り
適切な焙煎・そしてブレンディングを行うことで表現の難しい「華やかさとかろやかさ」を表現したブレンド。
しっかり苦く飲みごたえもあるのに華やかな味わいを持つ、ブレンド＃７とは対を成すような深煎りのコーヒーです。
販売価格（200ｇ）:1,850円（税込1,998円）
ケニア 「カムワンギファクトリー」 フレンチロースト
厚みのあるボディにカシスの様な華やかさ
ケニア産コーヒーの特徴である「厚みのあるボディ」は深く焙煎を進めることでより強調されていき、濃厚な甘みと華やかさを纏います。
酸味が豊かで浅煎りで煎り上げられることも多いケニアですが、深煎りでこそその真価がうかがえます。
販売価格（200ｇ）:税込2,052円
�２娘卒供濘疾�り「フルーティーは浅煎りの特権？」
フルーティーなコーヒーは「浅煎りだけ」だと思っていませんか？
深煎りでは熟した果実や色濃い果実を思わせる、浅煎りとは一味違った果実の風味も感じられます。
#６ WINEY＆VELVETY フレンチロースト
深煎りの苦味・舌触りと充実した果実に見る赤ワインとの共通項
深煎りコーヒーの複雑な味わいに果実感が加わると赤ワインのような雰囲気が現れます。
複雑さと果実味、そして豊かな口あたりを備えた深煎りコーヒーです。
販売価格（200ｇ）:1,850円（税込1,998円）
エチオピア 「【ウォルカ】アダメ・マゾリョ ナチュラル」 フレンチロースト
シルキーな質感と複雑な果実の風味
熟成された赤ワインの様な華やかフレーバー。どこかレーズンの様な品の良い甘みも特徴です。
冷めてくるとスパイシーなニュアンスが顔を覗かせ、味わいの複雑さが一層増して感じられます。
販売価格（200ｇ）:税込1,890円