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好みのコーヒーに出会うために
このページでは堀口珈琲ビギナーの皆様へ「コーヒー豆の選び方」のポイントを解説していきます。
店頭やオンラインストアに並ぶたくさんのコーヒーを前に、自分の好みが分からず、直感的に選んでみたらイメージしていた味わいではなかった。そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
コーヒーを選ぶ際には感性や気分も大事ですが、遠回りせず好みの味わいに出会うために最低限の知識は身につけておきたいもの。難しいことはありません。この記事を読み、ご紹介するコーヒーを飲み”味わいの違い”を感じていただければ、まずはOKです!
楽しみながら、おいしく学んでいきましょう!
1−1 2つの楽しみ方
スペシャルティコーヒーの楽しみ方は、大きく分けて2つ。
農家ごと、地域ごとの素材を単一で楽しむ「シングルオリジン」と、複数の素材を組み合わせる「ブレンド」です。
1−2 「シングルオリジン」とは
異なる生産地域や生産者のコーヒーをブレンドせず単体で楽しむ「シングルオリジン」。
堀口珈琲では様々な国の様々な地域、様々な生産者から届くコーヒーを、年間を通して100種類以上販売しています。ラインナップは常に変化します。
スペシャルティコーヒーならではの【産地の個性】を一期一会で楽しむことができるのがシングルオリジンの醍醐味です。
1−3 「ブレンド」とは
複数の素材を組み合わせる「ブレンド」。
堀口珈琲がブレンドを作る目的は「シングルオリジンではなし得ない複雑な風味の追求」です。欠点を“補う”ためのブレンドではなく、新しい味わいを“表現する”ためのブレンドです。全て最高品質の素材を使用し、常に配合を調整しながら9つのコンセプトのブレンドを作り続けています。
ロースターの個性が反映された【複雑な風味】をいつでも楽しむことができるのがブレンドの醍醐味です。
1−3 シングルオリジンとブレンド、どっちを楽しむ?
シングルオリジンとブレンド、どちらにも楽しみ方の醍醐味があります。
毎回同じブレンドを選ぶ方がいれば、常に異なるシングルオリジンを選んで一期一会を楽しむ方もいらっしゃいます。ブレンドとシングルオリジンの両方を購入され、その時の気分に合わせてコーヒーを楽しむ方もいらっしゃいます。
ぜひお気に入りのスタイルで、ブレンド/シングルオリジンを選んでみてください。
✔ スペシャルティコーヒーの楽しみ方は大きく分けて「ブレンド」と「シングルオリジン」の2つ
✔ スペシャルティコーヒーならではの【産地の個性】を一期一会で楽しむ「シングルオリジン」
✔ シングルオリジンでは味わえない【複雑な風味】をいつでも楽しむことができる「ブレンド」
では続いて、それぞれどういった観点からコーヒーを選べばよいのか、そのポイントを解説していきます。
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まずはここから「焙煎度」編
ブレンドとシングルオリジン、いずれのコーヒーを選ぶ際にも、まずおさえていただきたいのが「焙煎度による風味の違い」です。
コーヒーは生豆を焙煎(=加熱)することで、初めてコーヒーの風味が生まれます。焙煎度とは、すなわち加熱の程度を示す指標のこと。これがコーヒーの風味に大きく影響を及ぼします。
一般的にどんなコーヒーでも焙煎度を下げる(浅煎りにする)と苦味が弱めで酸味が強く、焙煎度を上げる(深煎りにする)と酸味が弱めで苦味が強くなっていく傾向があります。
「かろやかなコーヒー」をスイスイ飲みたければ浅めの焙煎を、「のうこうなコーヒー」をじっくり飲みたい場合は深めの焙煎を選ぶ。これが基本的な考え方です。
好みの焙煎度を見つけることが、自分好みのコーヒーに出会うための近道となります。
焙煎度ごとの風味傾向
堀口珈琲ではハイロースト(中浅煎り)からイタリアンロースト(極深煎り)まで常に5つの焙煎度のコーヒーを揃えています。
それぞれの風味傾向はこんな感じです。
・ハイロースト(中浅煎り)
華やかな香りやきれいで豊かな酸味を楽しむ浅煎りコーヒー。苦味はほとんど感じられない。
・シティロースト(中深煎り)
ほんのりとした苦味が立ち現れ始める。やわらかい口あたりに、酸味・甘み・苦味をバランス良く楽しめる。
・フルシティロースト(中深煎り)
酸味はやや穏やかになり、きめ細やかな質感と甘みがより強調されて感じられる。
・フレンチロースト(深煎り)
深煎りらしい重量感のある質感に、しっかりとした苦味と甘みが感じられる。
・イタリアンロースト(極深煎り)
質感は粘性を帯び、力強い苦味と濃厚な甘みが感じられる。焙煎由来のスモーキーな香りも加わる。
好みの焙煎度を見つけよう
「どれから飲んでいいかわからない」という方は、以下に紹介する中米産コーヒーのシティローストを基準としてまずは飲んでみてください。 シティローストの苦みや酸味の度合いを理解した上で、お好みによってより浅めの焙煎度や深めの焙煎度を試してみましょう。
コーヒーの好みは人それぞれ。「極深煎り以外は飲まない!」という硬派な方もいれば、「その時の気分に合わせて浅煎りも深煎りも飲む」という方もいらっしゃいます。
焙煎度による風味の違いを理解した上で、好みや気分に合わせて選んでみてください。堀口珈琲ではわかりやすく「かろやか」「ほどよく」「のうこう」という3つの味わいに分け、味わいチャートから視覚的にコーヒーを選んでいただけるページを設けておりますのでご活用ください。
✔ 「かろやかなコーヒー」をスイスイ飲みたければ浅めの焙煎を
✔ 「のうこうなコーヒー」をじっくり飲みたい場合は深めの焙煎を
✔ 焙煎度による風味の違いを理解した上で、好みや気分に合わせて選べればGOOD
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選び方のポイント「ブレンド」編
続いて「ブレンド」の選び方について解説していきます。
堀口珈琲の定番ブレンド「CLASSICシリーズ」は、常に配合を調整しながら#1から#9まで、9つのコンセプトのブレンドを作り続けています。
上のチャート図は、横軸は「焙煎度」を表しています。左から右に行くにつれて焙煎度は深くなっていきます。最も焙煎度が浅いブレンドは#1。最も焙煎度が深いブレンドは#9です。
縦軸は各ブレンドの個性を生み出す風味の特徴を表しています。例えば、同じフレンチロースト(深煎り)でもワイニーで芳醇な#6、甘く苦くコクの深い深煎り#7、華やかでエレガントな#8など、その味わいは多様です。焙煎度と風味の特徴、および各商品紹介ページの説明文などから「おいしそう」と感じたコーヒーを選んで、まずは楽しんでみてください。
ちなみに一番人気のブレンドは#7 BITTERSWEET&FULLBODIED。王道の深煎りブレンドです。迷って決められないという方は#7からどうぞ。
初めてご利用のお客様には「ブレンド3種(#1、#3、#7)お試しセット」をご用意していますのでまずはこちらをお試しください。お試しセットの3種類はどれも異なる焙煎度ですので、最も好みに近い焙煎度を基準に、次に楽しむブレンドを選んでみてください。
✔ 堀口珈琲の定番ブレンドは#1〜#9の9種類
✔ 「焙煎度」と「風味」の違いによって味わいは多様
✔ まずは「お試しセット」で3種類のブレンドを体感してみよう
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選び方のポイント「シングルオリジン」編
ここからは「シングルオリジン」の選び方について解説していきます。
コーヒーの風味は産地によって異なります。
さらに言えば、その産地の中でも、生産エリア、農園、標高や気候条件、品種、精製方法などもコーヒーの風味に影響を及ぼします。
そんな多様性溢れるコーヒーとの一期一会を楽しめるのが「シングルオリジン」の醍醐味で、堀口珈琲では常に約30種類ものコーヒーをラインナップしています!
……とは言うものの、初めての方はどれが自分の好みに合うのか「選べない!」「わからない!」という方がほとんどだと思います。直感で選ぶにしても、種類が多すぎて迷っちゃいますよね。
そこで、コーヒーを選ぶにあたって最低限必要な知識や情報を「生産国」「精製方法」の2つの観点からご紹介したいと思います。
4−1 まずはざっくり「生産国」
まずはざっくりと「生産国」ごとの特徴をご紹介したいと思います。コーヒーの世界をめぐるガイドマップとして参考にしてみてください。
中南米【柑橘の酸と甘み/心地よいバランス】
良質な中南米産のコーヒーには、柑橘果物を思わせる酸、ほどよいコク、主張しすぎない華やかな香りが伴った心地よい飲み心地のものが数多く存在します。
毎日飲んでも飽きのこないマイルドなコーヒーがお好みの方は中南米産のコーヒーをお試しください。
以下はその代表的な生産国です。
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グァテマラ
【酸・コク・甘みの優れたバランス】
当店のパートナー生産者「サンタカタリーナ農園」はシングルオリジンの人気商品の一つ。バランスタイプのコーヒーの最高峰ともいえる味わいです。
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コスタリカ
【多様な個性】
高標高農地ならではの濃縮感ある酸と甘みが特徴的。優良な小規模生産者達が、様々な品種や精製方法に挑戦しており、多様なコーヒーを楽しむことができます。
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コロンビア
【しっかりとしたボディ】
赤道直下に位置する南部エリアのコーヒーには力強いボディが備わっています。深め焙煎するとビターチョコレートのような滑らかな質感と甘いコクに。
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ホンジュラス
【爽やかな香り・バランスのよさ】
スペシャルティコーヒーの産地として飛躍するホンジュラス。バランスのよいマイルドな味わいの中に、爽やかな香りにや華やかな果実味も。
東アフリカ【華やかな香り/豊かな果実感】
東アフリカ産コーヒーの魅力は、ユニークなキャラクターです。
生産国ごとに個性は分かれますが、華やかな香りやフルーティーな風味のコーヒーをお好みの方は東アフリカ産のコーヒーを試してみてください。
以下はその代表的な生産国です。
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エチオピア
【花のような香り 瑞々しい果実感】
ウォッシュト精製のコーヒーは白い花のような香りや白桃を思わせる瑞々しい果実感。ナチュラル精製のコーヒーはベリー系果実を思わせる風味。いずれも華やかで、圧倒的にフルーティー。
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ケニア
【芳醇で濃厚 ジューシーな酸】
杏ジャムやカシスを思わせる果実感に、厚みのあるボディが特徴的で、浅めの焙煎度ではジューシーな果実感を、深めの焙煎では力強い飲みごたえを楽しめます。
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タンザニア
【フルボディ 柑橘の酸と甘み】
パートナー生産者「ブラックバーン農園」のコーヒーは酸とコクのバランスがよく、ボディの強さは唯一無二。深めの焙煎で立ち現れる粘性を帯びた滑らかな質感は圧巻です。
アジア【南国果実の風味/唯一無二の個性】
アジアにおいてもコーヒーが栽培されている国は複数ありますが、堀口珈琲が通年で扱うのはインドネシアのコーヒーです。
ハーブやスパイス、フルーツ、レザーなどを思わせる独特で複雑な香味の“マンデリン”は、その無二の個性で圧倒的な人気を誇ります。
飲み比べてみよう
以下にご紹介するのは同じシティロースト(中深煎り)で「コスタリカ」「エチオピア」「インドネシア」の3ヶ国のコーヒーです。心地よいバランスの中南米、華やかな東アフリカ、個性的なインドネシア。その魅力をわかりやすく感じていただける組み合わせです。
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4−2 選ぶ幅が広がる「精製方法」
続いてはコーヒーの「精製方法」についてです。
急にハードルが上がったなと思われるかもしれませんが、実は風味に大きな影響を及ぼすポイントの一つ。精製方法による風味の違いを理解すれば、コーヒーを選ぶ選択肢の幅も広がります。
コーヒーの「精製」とは、収穫したコーヒーの果実から生豆を得るために果皮や果肉などの被覆物を除去し、水分を除去する(=乾燥させる)工程のことです。
精製方法は大きく分けると4つの方法がありますが、それぞれの細かい説明はここでは省きます。今回おさえていただきたいのは「ウォッシュト(水洗式)」と「ナチュラル(非水洗式)」の2つ。何が違うかというと、コーヒーをどの状態で乾燥をさせるか、です。
ウォッシュト(水洗式)はコーヒーチェリーの果肉と粘質物(ミューシレージ)を除去した状態で乾燥させる方法なのに対し、ナチュラル(非水洗式)はコーヒーチェリーを果実の状態のまま乾燥させる方法です。
一般的に、ウォッシュトの場合は果肉が取り除かれた状態で乾燥されるため、きれいな酸やクリアな味わいが特徴です。ナチュラルの場合、果肉をつけたままの状態が長く続くことが影響して、独特の香りと味わいのあるコーヒーに仕上がる傾向があります。熟したベリー系の果実、スパイス感、ワインやウイスキーを思わせる芳醇さ等、その味わいの表現は様々です。
飲み比べてみよう
ということで、ウォッシュトとナチュラルで飲み比べてみましょう!同じ生産エリアのコーヒーで、かつ同じ焙煎度ですので、精製方法による風味の違いを感じていただける組み合わせです。
- エチオピア 「ゴロ・ベデッサ」
シティロースト - 柑橘を思わせる明るい軽快な酸味。ハーバルでほんのりとスパイシーさも感じられるフレーバー。複雑でボリューミーな風味でありながら、飲み込んだ後のすっきりとした印象です。
- エチオピア 「ゴロ・ベデッサ ナチュラル」
シティロースト - クリームのような心地よい質感。南国果実や赤い果実、黒い果実などさまざまな果実感を感じさせます。
ナチュラルの風味が好みであれば、次は焙煎度や産地の違いによってナチュラルの風味にどのような変化が生じるのか、ナチュラルの香味の多様さも感じてみてください!
堀口珈琲のブランドサイトでは精製方法についてさらに詳しくご紹介する記事を公開しておりますので、知識を深めたい方はこちらもぜひご覧ください!
>好みのコーヒーに出会うために知っておきたい4つの精製方法と味わい–(ブランドサイトへ)
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まとめ
「よくわからない」「難しい」「失敗しがち」「面倒」。
コーヒー選びに対するこれらのネガティブなイメージは、知識と情報があれば「面白い」に変わります。選んで飲む経験を重ねることで自分の好みが理解できれば、毎日のコーヒータイムがより「楽しい」時間になります。
こちらのページをガイドブックに、自分ならではのコーヒーMAPづくりをお楽しみください!
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