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インドネシア 「マンデリン "オナンガンジャン"」 シティロースト 200g

1,800 (税込1,944 円)

ポイント : 58

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理想と挑戦が結実したマンデリン
シルキーな質感とハーブのような清涼感

マンデリン“オナンガンジャン”は現地でもわずか1%にも満たないというカップ品質の優良なティピカ系伝統品種だけを集めて実現した「単一品種ロット」です。それはマンデリンの産地スマトラ島において「不可能」ともされいました。なぜなら現地ではハイブリット品種(※)への植え替えによって伝統品種が絶滅の危機に瀕している上に、品種毎に収穫・精製する習慣がなくそもそも品種特定すら難しいからです。それにも関わらずなぜ商品化が実現したのか。そこには理想と挑戦がありました。

実施したのは気の遠くなるような、地道な作業です。各農家を周って該当品種の木々一本一本に赤いリボンで印をつけ、個別に収穫・精製してもらう様、一軒一軒頼み歩きました。現地において「誰もやっていない=できていない」ことであり、高品質なマンデリンの単一ロットを実現するための挑戦です。品質は既に多くのみなさまがご存知の通りです。最高峰のマンデリン、どうぞご賞味ください。

※サビ病に強いカネフォラ種とアラビカ種の自然交配品種や、その自然交配品種との交配により耐病性と生産性を獲得したアラビカ種の品種

POINT

 当店自慢の最高峰のマンデリン
 シルキーな質感とハーブを思わせる爽やかな余韻
 フレンチでもご用意しています

ブレンダーコメント

キメ細やかなシルクの様な触感。柑橘果実やトロピカルフルーツを連想させるジューシーな酸と甘み。ハーバルなフレーバーも備わった複雑な風味が特徴です。清涼感が感じられ、すっきりとした余韻も魅力のコーヒーです。

ブレンダー
田中圭祐

販売予定期間

2024/10/18 〜 2024/12月下旬
※上記の日程は在庫状況などにより予告なく変更する場合がございます。※上記の日程は在庫状況などにより
予告なく変更する場合がございます。

産地情報

生産者:
オナンガンジャンの農家
地域:
北スマトラ州フンムバン・ハスンドゥタン県オナンガンジャン
標高:
1,400m程度
品種:
オナンガンジャン(ティピカ系伝統品種。クラシック・スマトラの1つ)
精製:
スマトラ式

産地の紹介

「マンデリン」とは一般的にインドネシアのスマトラ島の一部エリアで栽培されたアラビカ種、とされています。生産量はそれほど多くなく希少で高価なコーヒーというイメージが持たれる一方で、たくさんの自家焙煎店やネットショップが扱う人気ブランドとしての地位も確立しています。一方で、流通しているマンデリンは玉石混交。残念ながらブランドだけで売られているものも少なくありません。

「オナンガンジャン」とは地域の名前でもあり、品種の名前でもあります。19世紀末に発生したさび病(コーヒーノキの病気)の甚大な被害とその後の耐病性品種への植え替えにより、マンデリンの産地であるスマトラ島では当時栽培されていたティピカ系の品種はほぼ消失してしまいました。ただ、そのなかでもスマトラ島北部トバ湖周辺の標高の高い地域では細々とではあるものの同品種が生き残っている地域があります。こちらの「オナンガンジャン」はこうした背景から生まれたコーヒーです。

インドネシアは世界最多の島嶼を抱える国です。約1万3,000もの島々で構成されていて、東端の島から西端の島まで距離が約5,000キロメートルもあります。この距離はアメリカの東海岸と西海岸の端を結ぶ距離と同じくらいと考えると、インドネシアがどれだけ広大かわかります。今回の舞台は同国西部に浮かぶスマトラ島です。なかでもオナンガンジャンは島の北部に位置しています。

マンデリンの産地、北スマトラ州とアチェ州です。
スマトラ島では19世紀末に発生したさび病(コーヒーノキの病気)の甚大な被害によってアラビカ種ティピカ系の伝統品種クラシックスマトラはほぼ消失してしまいましたが、北部のトバ湖周辺(地図の中央付近)の標高が高いエリアにさび病の難を逃れたクラシックスマトラが生き残っているのが発見され、マンデリンは絶滅の危機を免れました。

こちらがトバ湖。中心にサモシール島という島が浮かんでいます。手前の島ではなく左奥にうっすら見えているのがそれなので、湖がどれだけ大きいかお分かりいただけるはずです。琵琶湖の約2倍です。
トバ湖南岸周辺にはリントンやドロサングルといった高品質なマンデリンを産出する有名な産地が集まっています。オナンガンジャンもトバ湖の南西側に位置しています。

マンデリンの人気と優れた品質を下支えしてきた根本には、アラビカ種ティピカ系の伝統品種クラシック・スマトラの存在があります。ネガティブな風味が出にくく、スマトラ島の生産環境によってもたらされるマンデリンの個性がきれいに表れやすい品種であるからです。 残念ながら、その伝統品種クラシックスマトラが、いよいよ絶滅の危機に瀕しています。その理由は、ハイブリット品種(※)への植え替えです。
※サビ病に強いカネフォラ種とアラビカ種の自然交配品種や、その自然交配品種との交配により耐病性と生産性を獲得したアラビカ種の品種

日本のみならず欧米でも人気のマンデリンは慢性的に供給不足の状態にある中、1979年にスマトラ島に生産性の高いハイブリッド品種が持ち込まれると、そうしたマーケットの需要に応える形でハイブリッド品種への植え替えがハイペースで進められてきました。
ハイブリッド品種は病害に強く生産性が高い(=収量が多い)というメリットがある反面、お酢のような質の酸味や渋み、穀物臭、重たい苦味といったネガティブな風味が出やすいデメリットがあります。

オナンガンジャン地区にはたくさんのコーヒー農家がありますが、しかし、そのうちクラシック・スマトラの栽培を行っている農家は1%にも満たないと言います。品種毎に収穫・精製する習慣はありません。木の形状による品種選定も容易ではありません。その様な状況の中で、カップ品質の優れたクラシックスマトラであるオナンガンジャン品種の単一ロットを実現すべくおこなったのが目印作戦です。

各農家を周り、オナンガンジャン品種の木々一本一本に赤いリボンで印をつけ、この赤いリボンの品種だけ、個別に収穫・精製してもらう様、一軒一軒頼み歩きました。気の遠くなるような、地道な作業です。 それは現地において「誰もやっていない=できていない」ことであり、高品質なマンデリンの単一ロットを実現するための挑戦でした。私たちはその計画を聞いた段階で、情熱と可能性を信じて全量買い付けることを約束しました。構想から約10年、届いたコーヒーの品質は期待通り素晴らしいものでした。 今や当店を代表する人気商品の1つです。