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ラ・ナランハ
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ペルー 「ラ・ナランハ」 シティロースト 200g

1,600 (税込1,728 円)

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初登場!産地訪問で巡り会えた逸品
マイルドな味わいにすっきりとした余韻

今年はペルー北部から「ラ・コイパ」「サン・フェリペ」といった素晴らしい品質のコーヒーを続けてご紹介してきました。そしてこちらの「ラ・ナランハ」。 いずれも2022年、2023年のペルー訪問で巡り会うことができた生産者のコーヒーです。立役者はフェスパ農園のウイルダー・ガルシア氏。農業指導員としての顔も持ち、自身の農園だけに留まらず地域全体としての発展を見据えた彼の継続的な努力が、私たちに有力な生産者との出会いをもたらしてくれました。

ページ下部では生豆買付担当の大瀧が産地出張の様子も交えながら堀口珈琲とペルー、そして今回の「ラ・ナランハ」について詳しくご紹介しておりますので是非ご覧ください。

POINT

 ペルー北部から初登場
 2022年の産地訪問時に現地で買付けた逸品
 瑞々しい果実感 すっきりとした飲み心地

産地の紹介

日本においてペルーはまだまだメジャーなコーヒー産地ではありません。日本のペルーからの生豆輸入量(年間約4,746トン)はブラジル(年間約116,816トン)やコロンビア(年間約60,430トン)、エチオピア(年間約25,012トン)などの生産大国と比較しても低く、特に高品質なコーヒーを扱う市場においてはこれからもっと伸びていく余地のある産地でしょう(注1)。 生産量という点では、南米に限ってみればブラジル、コロンビアに次ぐ3位(注2)。世界でも7番目に入る生産国です。コーヒー生産自体は比較的活発に行われていますが、いずれにせよ高品質コーヒーという舞台ではまだ脇役という印象かもしれません。

これには、険しい地形が多くコーヒーを流通させるインフラがしっかりと整備されていないことがひとつの要因となっていました。 しかし、ペルー北部は当社がコーヒー産地として注目しているコロンビア南部と近く、地理的状況も似ているため、栽培環境として高いポテンシャルを秘めていると考えていました。そのため私たちはペルーの香味の可能性を求めて優れた豆の発掘に努めてきました。ここ数年ではペルー南部からも良いコーヒーが入り始め、同国は当店の注目している産地のひとつです。

注1)全日本コーヒー協会「統計資料」
注2)The Food and Agriculture Organization

ブレンダーコメント

若草のような爽やかな香りと柑橘果実の酸と甘みが特徴です。マイルドながらもすっきりとした後味。

主任ブレンダー
秦はる香

販売予定期間

2023/10/18 〜 2023/12月下旬

産地情報

生産者:
エルメル・クルース・ゲレーロ
地域:
カハマルカ県サン・イグナシオ郡ラ・コイパ地区ラ・ナランハ集落
標高:
1800-1850m
品種:
イエローブルボン、イエローカトゥーラ
精製:
発酵槽を使用したウォッシュト

ペルー出張記

こちらの「ラ・ナランハ」は生豆買付担当の大瀧が2022年、2023年に新たなコーヒーの出会いを求めてペルーを訪れた際に巡り会った生産者のコーヒーです。今回はその出張の際の様子も交えながら、堀口珈琲とペルー、そして「ラ・ナランハ」のコーヒーについて紹介させていただきます。

語り手:生豆事業部 大瀧 雅章

2004年に堀口珈琲入社。現在は生豆事業部に所属し、品質管理・生豆買付を担当。
入社後の関心事の移り変わり。“ワインとフレンチレストラン” → “カメラ” → “うつわ” → “ランとグルテンフリー”。現在地は “コーヒー”。

堀口珈琲のペルーといえばおなじみ「フェスパ農園」。
2014年、産地開拓のために初めて足を踏み入れたペルーで偶然にもあんなに素晴らしいコーヒーが現れたら「他にも優れたコーヒーを発掘できるのでは?!」とコーヒー産地としてのペルーに期待するのが自然の流れですよね。しかし、そううまく話は進みません。その後ペルーの産地開拓は困難を極めました。

フェスパ農園のウィルダー・ガルシア氏は自身の農園経営の傍ら周辺の生産者支援にも積極的な人物であったため、私たちは彼にポテンシャルのある生産者の発掘とその指導をリクエストしてきました。しかし、ウィルダー氏と同等のレベルで仕事ができ、継続的に優れたカップを供給できる・できそうな生産者に巡り合うことはありませんでした。さらにコロナ禍で我々が訪問できなくなってしまったことで取り組みはしばらく停滞してしまいました。

「やっぱり無理なのかな?フェスパは本当に奇跡の農園なのかな?」と諦めかけていたところ、2022年7月のペルー訪問の際、驚くことにウィルダー氏は2つの答えを提示してくれました。まず1つは現在も販売中の「サン・フェリペ」。優れた品質のコーヒーを持続的に作り続けるために必要な「コーヒーの生育環境」「伝統品種」「生産者のマインド」の3つの要素を兼ね備えた、ポテンシャル満点のコーヒーです。この3つの要素にウィルダー氏の指導が加わることで、今後ますます品質の向上が期待されます。

2つ目は、今回ご紹介する「ラ・ナランハ」のコーヒーを生み出している生産者組合です。コーヒーの栽培や精製の面でウィルダー氏が多大な信頼を置く人物が組合長を勤め、生産者達を指導しています。

この組合のあるサン・イグナシオ郡は「フェスパ農園」や「サン・フェリペ」のあるハエン郡の北側に隣接したところにあり、標高2000m前後の稜線が入り組んだコーヒーの名産地として知られています。それゆえに競争相手は多く、有力な生産者へアクセスするルートは限られます。ウィルダー氏の継続的な努力が現地での有力生産者との出会いをうみ、それが私たちに「ラ・ナランハ」のコーヒーとの出会いをもたらしてくれたのです。

2022年の視察の際、私たちは「ラ・ナランハ」が属する生産者組合のオフィスを訪問しました。そこでカッピングをした中でポテンシャルの高さを感じたのが「ラ・コイパ」地区の生産者のコーヒーでした(今年の5月に短期間でしたが「ラ・コイパ」のコーヒーを販売しましたね)。この年はカッピングのみで、生産者を訪問する時間は取れませんでした。

2023年、私たちは再び「ラ・コイパ」地区に足を運び「ラ・ナランハ」集落を訪問しました。「ラ・ナランハ」集落は標高が1900m前後あります。前年に訪問した、同じサン・イグナシオ郡の「チリノス」地区や「サン・イグナシオ」地区の生産者の標高と比較すると、100メートルは優に高い場所にあります。実際、生産者の農地から「チリノス」地区を軽く見下ろす形で望むことができました。

複数の生産者が迎えてくれ、挨拶と簡単なミーティングの後、3人の生産者の農地を見せてもらい、昼食をご馳走になりました。視察した生産者は、ティピカ・ブルボン・カトゥーラ等を育てていました。特に南米のティピカはとても貴重なので、数年かけて品質を見ていければと思います。

ちなみに「ラ・ナランハ」の名前の由来は「Nranjilla(ナランヒーリャ)」という名の果物に由来するそうです。パッションフルーツに似たオレンジ色の果物で、かつて生産者は木からその実をもいで食べ、水分補給をしながら農作業をしていたそうですよ。

今回皆様にお届けするロットは、視察した3人の生産者のうちエルメル・クルース氏が生産したコーヒーです。COE2021での入賞歴もあるエルメル氏は「ラ・ナランハ」集落の生産者の中でも中心的な存在であるようでした。初登場の「ラ・ナランハ」集落から挨拶代わりの一杯といったところでしょうか。

「堀口珈琲のペルーといえばフェスパ農園」
長らくそんな時代が続きました。しかし海外への渡航が可能となった2022年、そして2023年にも現地を訪れ、高いポテンシャルを有する生産者達にようやく巡り合うことができました。堀口珈琲のペルーは新たなフェーズへと進みます。今後の展開にぜひご期待ください!