<主任ブレンダー秦のコメント>
若草のような香りにほのかにニッキやメープルのような甘さが特徴的です。植物由来の甘さやフレーバーをお楽しみください。
生産者:チャオクレの小規模農家
地域:シャン州ダヌ自治区ユアンガン郡区チャオクレ集落
標高:1,202m
品種:カトゥアイ、サンラモン、S795
精製:ウォッシュト
ミャンマーは日本から約4,300km。直行便で約8時間かかります。南東はタイ、東はラオス、北東と北は中国、北西はインド、西はバングラデシュと国境を接しています。国土は日本の約1.8倍ほどありますが、人口は約5,000万人と半分以下です。(地図データ: Google、DigitalGlobe)

首都は2006年までヤンゴンでしたが、現在はその機能を同国中央部の都市ネピドーに移しています。経済の中心地は依然としてヤンゴンです。
上の写真はヤンゴンの中心街にそびえる仏塔「スレー・パゴダ」です。
中央をエーヤワディー川が縦断しています。ヒマラヤ山脈の南端を源泉として同国を南北に貫いています。古くから水運の要として人々の生活を支えてきました。
今回販売するチャオクレ集落は7つある州の1つ「シャン州」に属しています。上の地図の赤い線で囲われている部分がシャン州です。中国、ラオス、タイに隣接しており、国境付近は「黄金の三角地帯」と呼ばれ、麻薬の原料ケシの栽培が活発に行われています。少数民族が多く、貧困率が高い地域です。コーヒーは先進国での消費量が多く、世界的な消費量も年々増加しているため、この地域に暮らす少数民族の貧困削減と生計向上に貢献できる換金作物として、ケシの代替作物として期待されています。一部の地域ではコーヒー栽培を条件に土地使用権を安く譲り渡す政策も行っているそうです。しかし、まだまだ産業としては発展途上。年間のコーヒー生産量も8,500トン前後(2014年)で、世界の生産量の0.0009%です。(地図データ: Google、DigitalGlobe)
こちらの好青年がチャオクレ集落のリーダーであるウー・チョウ・ジンさん。「ウー」というのはミャンマーで成人男性につける敬称のようなものだそうです。彼のような若い生産者のエネルギーもミャンマーコーヒー躍進の原動力となっているのでしょう。

土壌は少し黄味がかった赤土。落葉のおかげで表層は有機質が豊富である様子でした。
木を植え始めて約20年。樹高は2.5mくらいになり、そろそろカットバック(剪定)したほうが良いかもしれないとのことです。
ウエットミルで使用する水は森の湧き水を水源として活用しています。森林をシェードとして活用しており、その維持は水源の保護にも役立ってそうです。
地形は平地です。同時販売しているタウンボージーは比較的急峻ですので、エリアによって栽培環境がだいぶ異なります。