販売予定期間
2024/7/3 〜 2024/9月上旬
※上記の日程は在庫状況などにより予告なく変更する場合がございます。※上記の日程は在庫状況などにより
予告なく変更する場合がございます。
産地情報
- 生産者:
- ペドロ・エチェベリア氏、エマニュエル氏
- 地域:
- サカテペケス県アンティグア地域サンミゲルドゥエニャス、アカテナンゴ火山東側斜面
- 標高:
- 2,000m〜2,095m
- 品種:
- ブルボン
- 精製:
- 発酵槽を使用した伝統的ウォッシュト
産地の紹介
先住民語であるナワトゥル語で「森林の台地」を意味する「グァテマヤン」がその名の由来とされる「グァテマラ」。北にメキシコ、北東にベリーズ、東にホンジュラス、南東にエルサルバドルと国境を接し北東にはカリブ海、南は太平洋に面しています。なんと、国土の約70%が火山に囲まれた山岳地帯。厳しい寒暖差や豊富な雨量、肥沃な土壌などコーヒー栽培には絶好の条件が揃う地域が多く、中米を代表するコーヒー生産大国です。
中でも優良なコーヒー産地として、「アンティグア」、「ウエウエテナンゴ」、「サンマルティン」があります。当店ですでにおなじみのラ・メルセー農園は「サンマルティン」、エル・インヘルト農園は「ウエウエテナンゴ」にそれぞれ属しています。今回ご紹介する「サンタカタリーナ」農園は、首都グァテマラシティから南西に約30kmほど離れた「アンティグア」のコーヒーです。
グァテマラの優良生産地域であるアンティグア近郊は、アグア火山、フエゴ火山、アカテナンゴ火山の3つの火山に囲まれおり、水はけのよいミネラル豊富な火山性土壌と適度な寒暖差から、高品質なコーヒーを生産する農家が多く存在しています。
彼がサンタカタリーナ農園と施設を管理するペドロさんです。急斜面の農地もぐんぐんと踏み進んで行く元気で明るい方です。常にコーヒーのこと、農園のことを考えているんだな、という印象を受けます。
オンラインストアでは、おそらく一番目にすることになる生産者の一人なのでぜひ名前まで覚えてくださいね。
まずはサンタカタリーナ農園の紹介です。朝7時を過ぎると収穫を行うピッカーやその家族の方が続々と集まってきます。早朝にもかかわらず皆さん元気で、「Hola!」と口々に声を掛け合い、私たちにもとても明るく接してくれました。
農地はゲストハウスやミルの横からすぐに広がります。歩いていると収穫を行うピッカーによく会いました。みなさんコーヒーチェリーでパンパンに膨らんだ袋を持っています。
サンタカタリーナの農地は広大なので車での移動です。
サンタカタリーナ農園は40以上もの区画に分かれております。標高や品種などによって細かく決められ、整備されています。
ここがサンタカタリーナ農園の最上部です。標高は2,000m近く、ここまでくると下の区画よりも明らかに寒いことが体感できます。ここではコーヒーは栽培しておらず、自然保護区画となっています。ペドロさんはこの場所がとても好きで、鳥が集まる自然豊かな環境もしっかり守っていきたいと語っていました。
その自然保護区画のすぐ下に"グランレゼルバ"のコーヒーを栽培する区画があります。"グランレゼルバ"は農園内全42区画中、最も標高が高い2区画「カンパメント」「モンターニャ」にのみ与えられるブランドです。通路を隔てて左が「カンパメント」区画、右が「モンターニャ」区画です。
標高の高い冷涼な環境では、厳しい環境を生き抜くためにコーヒーチェリーに栄養を蓄えていきます。そのため、グランレゼルバのコーヒーでは味わいにより濃縮感を感じることができます。
農地にはマカダミアや松、エンシーニョ(オークの一種)、ワチピリンなど様々なシェードツリーが植えられていますが、なかでも写真にあるグラビレアの木が多くあります。上部を剪定すると葉が横に成長して影を多く作るほか、ある程度光を透過するのでシェードツリーには最適な木です。
これがまたマカダミアの品質も良いらしく、コーヒーと一緒に日本で売ってみないかという話も持ち上がっているそうです。
園内のあちこちにゴミ袋が設置されています。日本でゴミが散乱している畑や果樹園はあまり想像できませんが、正直各国の農地では珍しくありません。ただ、サンタカタリーナではゴミを見た記憶がほとんどありません。
続いてサンタカタリーナ農園のウェットミル・ドライミルについてご紹介します。施設内には様々な機械や設備がありますが、いずれもとても清潔に保たれおり、農地と同様に細かいところまで気を配る姿勢が伺えます。
収穫したコーヒーチェリーをここに投入し、精製が始まります。ここは収穫量が多いのでレーンも3つに分かれていました。
投入されたチェリーがまず通るのは、果肉を除去するパルパー(果肉除去機)と不純物を取り除くクリバ(円筒の形をしたもの)という機械です。
フローター(欠点豆)や果肉の残ったパーチメントは除去され、残った良品は約12時間のドライファーメンテーションにかけられます。その後、ミューシレージを取り除く工程へ向かいます。
右の青い機械がミューシレージリムーバー、左の緑の機械がセントロフレックスです。ミューシレージリムーバーでは機械的にミューシレージを取り除きます。ぬるぬるしたミューシレージが一瞬で取り除かれます。セントロフレックスは遠心分離脱水機です。乾燥工程にむけて、ここである程度水分を飛ばします。
ミューシレージと水分を取り除かれた生乾きのパーチメントはここから乾燥場へ運ばれます。
ウェットミル内には、定期的にウェットパーチメントの状態をチェックする小さな部屋が用意されています。
こちらが乾燥場(パティオ)です。広大なスペースにコーヒーが敷かれる景色は壮観。
天候にもよりますが、ここで8-12日間乾燥します。定期的に撹拌され、乾燥ムラや過度な日焼けが起きないようにしています。
乾燥ベッドも導入しています。多段になっているので温度管理が難しい一方で、乾燥の進行度合いによって置く段を変えることができたり、通気性に優れていたりと、メリットはたくさんあります。
悪天候が続く場合は機械式の乾燥を施すこともあります。こちらはブラジル製のグアルディオラ(乾燥機)2台の様子です。
乾燥工程が終わるとドライミル工程に入ります。これはデストーナーと呼ばれるイギリス製の最新の機械です。パティオから運ばれた豆に対して、マグネットによる金属系の異物除去とふるいと風による石の除去を行います。
デストーナー後は、風力による選別を行うカタドーラという機械にかけられたのち、スクリーン別に6つのグループに分けられ、比重選別に向かいます。写真は板が振動することで比重選別を行う機械です。
仕上げに人の手によるハンドピックも行われます。ここはその作業台。
最後まで徹底しています。毎年非常にクリーンなカップが生まれているのも納得です。
1枚目に映っている動物はティグリージョ(別名:マーゲイ)呼ばれるネコ科の動物です。写真はペドロさんが近隣の動物園で撮影したものですが、サンタカタリーナ農園でも見かけることがあるそうです。そんなティグリージョにあやかり、グランレゼルバのラベルデザインのモチーフにしました。(画像2枚目)。コーヒーの味わいと同様、ラベルデザインにおいても当店のファンが圧倒的に多いのが特徴です。