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コスタリカ 「【モンテス・デ・オロ】ジャサル」 シティロースト 200g

1,836 (税込)

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苦難を乗り越えて見事に花開いた農地
蜂蜜のような奥行きのあるコク

【モンテス・デ・オロ】は2000年代前半から始まるコスタリカのマイクロミルムーブメントのなかでも創成期に設立された古参のマイクロミルです。「ジャサル」の農地にコーヒーが植えられたのは2012年。標高が高すぎるため、当初は牧草地やアボカド農地として利用されていましたが、この標高をうまく活かせば最高のコーヒーが作れるのでは、と考えコーヒーの生産を決意したそうです。

しかしながらそれは山あり谷ありの道でした。高標高にも耐えうるカトゥアイ品種を植えましたが、枯れてしまう樹が後を絶ちませんでした。 しかし、少量でも収穫できたコーヒーのカップは素晴らしく、エミリオさんは自信をもって栽培を続けます。土壌の性質に合わせた施肥やコーヒーを冷気から守るためバナナや葉の広い植物を植えるなどカビ病対策も行い、その困難を乗り越えました。高標高の過酷な環境を耐え抜いたジャサル農地のコーヒー、その上品な甘みや複雑な果実感をお楽しみください。

産地の紹介

ニカラグアとパナマの間に位置するコスタリカ。首都のサン・ホセは国のほぼ中心にあります。下の写真の黄色で囲っているのがタラス地域。国内総生産量の約3割を占め、多くの優良農家・マイクロミルがしのぎを削っている生産エリアで、当店のコスタリカコーヒーもこのタラス地域から多く届きます(右下の赤色で囲っている地域が「チリポ地域」です)。

タラスはさらに3つのエリア「レオンコルテス」「タラス」「ドタ」に分けられ、【モンテス・デ・オロ】マイクロミルはタラスの北西エリアに広がるレオンコルテスでコーヒーを栽培しています。乾燥の厳しい地区が多いエリアで、【ブルマス・デル・スルキ】、【アルトス・デル・アベホナル】、【セロ・べルデ】などのマイクロミルがしのぎを削っています。


ブレンダーコメント

甘い香りに柔らかな口当たり。華やかな風味とほのかにハーブのようなニュアンスを感じさせます。蜂蜜のような奥行きのあるコクが心地よく、複雑さと品の良さを兼ね備えたコーヒーです。

主任ブレンダー
秦はる香

販売予定期間

2023/2/15 〜 2023/9月下旬
※上記の日程は在庫状況などにより予告なく変更する場合がございます。※上記の日程は在庫状況などにより
予告なく変更する場合がございます。

産地情報

生産者:
エミリオ・ガンボア氏
地域:
サンホセ州レオンコルテス市サンパブロ
農地:
ジャサル
標高:
2,050〜2,100m
品種:
カトゥアイ
精製:
機械的にミューシレージを除去するウォッシュト

ニカラグアとパナマの間に位置するコスタリカ。首都のサン・ホセは国のほぼ中心にあります。下の写真の黄色で囲っているのがタラス地域。タラス地域はさらに3つの行政区分に分かれ、レオンコルテス、タラス、ドタです。ちなみに右下の赤色で囲っている地域は「チリポ地域」です。

牧草地やアボカド農地だったジャサルをコーヒー農地に転換して初めて植えたのが1,000本のカトゥアイ品種でした。これまでの経験上カトゥーラ品種より高地に向いていると判断し選択しましたが、半分近くの400本は寒さによってすぐに枯れてしまいました。ただ、管理者のエミリオさんは600本は残ったとポジティブに考え、翌年、翌々年にカトゥアイを16,000本、ビジャサルチを4,000本植えました。当然枯れる木もあり1年で2,000本程が枯れてしまいました。この様子を見た父と兄からは融資まで受けて何をやってるんだいいかげんにしろと非難の嵐だったとのこと。
※上の写真の「FINCA」は「農地」、「NO CAZAR」は「狩猟禁止」の意味です。どんな動物がいるのでしょうか。

なんとか残った木から14-15クロップで極小量、15-16クロップから商品として販売できる程度の量を生産できるようになりました。やればできるだろう、このカップを見てくれとエミリオさんは誇らしげだったそうです。尚、4,000本植えたビジャサルチについては半分以上枯れてしまったので2,500本追加で植えています(なかなか懲りませんね)。

上記の通り、高標高でのコーヒー栽培は様々なリスクがあります。寒さや強風、一般的に寒い土地では病気は蔓延しづらいですが、高所ならではの病気も存在します。そのため、コーヒーの樹の管理には細心の注意が必要です。強風から樹を守るため風よけの木を植えたり、写真(下)のように栄養に偏りがでないよう不足気味の成分を与えたり、非常に大変です。ちなみにエミリオさんは窒素を多めに与え葉に力を持たせることが寒さ対策になると考えているそうです。上の写真は病気にかかってしまったコーヒーの樹です。葉っぱが一部白くなっています。

他の農地よりもシェードツリーが多いように感じます。特に多いのがバナナ。落ち葉の分解が早いのでシェードツリーとして有効だと考えているそうです。また、葉が広いので風よけとしての効果もありそうです。ただ、多すぎると湿気がこもり湿度が上がり、カビ病発生のリスクも高まります。その適切なバランスを保つ必要があるのです。
アボカド農地の名残もありました(写真下)。

ミル自体の歴史は古く、コスタリカのマイクロミルムーブメントの火付け役的な存在です。彼の父はコスタリカの輸出業者のロゴにもなっていて、彼ら家族の密かな自慢だそうです。古参のマイクロミルにも関わらず非常に清潔に保たれていて、管理もきちんと行われているのが印象的でした。

上の写真の左がコンクリートパティオ(乾燥場)と右がアフリカンベッド(乾燥棚)です。モンテス・デ・オロミルは他にも農地を所有していて、生産量に対する乾燥場のスペースが足りていませんでした。その問題を解消するために機械乾燥(グァルディオラ)も導入しました。廉価な商品については乾燥場と乾燥機を用いて、高付加価値商品についてはコンクリートパティオとアフリカンベッドで仕上げています。なかでもアフリカンベッドは地面からの熱が直接当たらず、風通しもよいので乾燥ムラを一番軽減できる有効な方法です。当社向けのロットは100%ベッド乾燥で行われています。

こちらがその乾燥用の機械(グァルディオラ)です。円筒の中にコーヒーを投入し、回転させながら熱風を当てることで乾燥させます。

牛の血を意味する「sangre de toro」を合言葉に、真紅に染まったコーヒーチェリーのみを収穫するようピッカーに指導していきました。今ではコスタリカのどの農家でも使うまでに浸透している言葉です。

これが「sangre de toro」を合言葉にして収穫されたコーヒーチェリーです。確かに深い赤色をしています。“牛の血”といわなかったら、もう少し明るい色の段階で収穫されていたかもしれませんね。

当社スタッフがカッピングセッションを行っていた際、奥様も駆けつけて他の農園と自分たちのコーヒーの出来を比べていました。その姿をみて、おいしいコーヒーを作りたいという情熱に溢れるファミリーのコーヒーを扱うことができてよかったと心から思うことができました。すでに素晴らしいカップクオリティのコーヒーを生産している彼らですが、更なる質の向上に期待してしまいます。