「器」への好奇心
製造部 小川花綾
紹介するコーヒー | エチオピア「ディダオラブルカ」シティロースト
紹介するコーヒー |
エチオピア「ディダオラブルカ」シティロースト
紹介する本 | 向田邦子『眠る盃』 出版社:講談社(1982/6/11)
紹介する本 |
向田邦子『眠る盃』
出版社:講談社(1982/6/11)
この本は、向田邦子さんの知的なユーモアと鋭い感性が散りばめられたエッセイです。
彼女は器好きとしても有名で、本の中にある「負けいくさ」というお話は彼女の器への趣向が良く伺えます。翻ってコーヒーは選ぶ器によって面白さが広がります。
例えばエチオピア「ディダオラブルカ」のシティロースト。このコーヒーが持つ華やかな香りや瑞々しい果実感といった個性をよりスッキリわかりやすく楽しむなら、口の広いカップがおススメです。
また、アイスコーヒーでしたら冷やした後、チューリップグラスに注いで飲んでみるのも良いと思います。いつもと違った香りの広がりを感じられるかもしれません。
コーヒーの個性から器を選ぶ、そういった遊びもぜひ試していただければと思います。
何気ない日常に彩りを
製造部 小川花綾
紹介するコーヒー | コスタリカ「エベリオ・イラマ」シティロースト
紹介するコーヒー |
ペルー「エベリオ・イラマ」シティロースト
紹介する本 | 谷川俊太郎『普通の人々』 出版社:スイッチパブリッシング;四六版(2019/4/22)
紹介する本 |
谷川俊太郎『普通の人々』
出版社:スイッチパブリッシング;四六版(2019/4/22)
様々な人の思考や日常を通して、読み手自身の心のざわめきを感じさせる詩集です。
私にとっては、何気ない日常も感性を研ぎ澄ませてみると色鮮やかで多種多様なものに映ると教えてくれるような1冊でした。そしてコーヒーもまた、飲み手の心の機微や五感で表情が多様になっていきます。
コスタリカ「エベリオ・イラマ」シティロースト。
このコーヒーはそういった多様さを探したくなるコーヒーです。やさしい口当たりに調和のとれた味わいは、バランスが良い分、何気ない日常の様にスッと通り過ぎそうです。ですが是非、舌の上に乗る味わいを探ってみてください。じっくり味わうと、穏やかな中に、果実感や少しフローラルさのあるフレーバーなどの個性をより感じる事が出来ます。
きっとこの詩集の一遍の様な、鮮やかな瞬間を楽しめるはずです。
力強い言葉とコク
製造部 小川花綾
紹介するコーヒー | コロンビア「ラ・クンブレ農園 ティピカ」フレンチロースト
紹介するコーヒー |
コロンビア「ラ・クンブレ農園 ティピカ」フレンチロースト
紹介する本 | 茨木のり子『倚りかからず』 出版社:筑摩書房(2007/4/1)
紹介する本 |
茨木のり子『倚りかからず』
出版社:筑摩書房(2007/4/1)
上の二つの作品はどちらかというと「寄り添ってくれる」本だと思います。
最後にご紹介するこの本。これもまた詩集ですが、力強い言葉たちが詰まっていて、非常に芯のある1冊です。
題名にもある「倚りかからず」。この一遍は1人の空間で、出来れば静かな夜に読んで頂きたいです。
そして、滑らかな質感と深いコクを感じるコロンビア「ラ・クンブレ農園 ティピカ」を一口、飲んでみてください。力強い言葉と深いコクが、すっと背筋を伸ばしてくれます。
何だか最近うだつが上がらないなぁ、なんて日にオススメです。
ご紹介したコーヒーのご購入はこちらから